これでいいのか日本の野球

00.10.3

シドニーオリンピックが閉幕した。普段では見る事の無い競技でも
日本を応援しているのは、ナショナリズムなのか。しかし、
野球の銅メダルをかけた韓国との試合。この試合はなんか負けても
いいかな、という気がしていた。というか負けた方がいいなと思った。
中軸のプロ選手以外まったく打てそうになかった。韓国のピッチャーと
は格が違っていた。智弁和歌山が出ていたほうが面白かったかも。
試合は負けて、セリーグに抗議が殺到したとか。というより、読売に
のようだ。
中学、高校は野球部だった。少年時代、まさに巨人のV9の時代だった。
1番センター柴田。2番レフト高田。3番ファースト王。4番サード長嶋。
不動のオーダーだ。
そのころ野球の世界大会を想像した。オールスターによるナショナル
チーム。どんなに盛り上るだろうかと。
しかし巨人ファンにはなれなかった。どこかひねくれたところがあり、
みんなが巨人を応援し、野球の話しも巨人中心。巨人でなければ意味
が無いような話し方をされると、しゃくにさわった。しだいにアンチ巨人
になり、トランペットのハンで押したような応援がうるさくなるにつれ、
プロ野球じたい日本シリーズでさえ見なくなってしまった。(日本シリーズ
はドームではなく、秋の空の下、デーゲームがいいと思うのですが。)

戦後日本人の数少ない娯楽を担いつづけて来たプロ野球。その時代
時代、人々は熱狂し、そうすることが自らの人生の投影でもあった。
プロ野球の存在には大いに敬意を払う。
しかし時代はボーダレスになり、娯楽の対象も多様化した。
21世紀のスポーツはいっそう世界が舞台になるだろう。
そろそろプロ野球もその使命を終え、ベースボールへ進化する時では
ないか。
プロとアマの交流もままらない、鎖国状態の日本の野球。
毎年相も変わらぬ6球団。良い選手をかき集め1位になったとはしゃい
でいても、いつまでもこれでいいのか日本の野球。
少年時代に夢見たナショナルチームによる世界大会は幻想なのでしょうか。
日本が国技と自負する野球が、ナショナリズムを燃え上がらせてくれる
ような、すさまじいシーンを期待したいのです。